同じ広告を前にしても、男性と女性では見るところがずいぶん違う。
感覚的にはすでに分かりきっていることかもしれないが、近年のアイトラッキング(視線解析)技術の発達で、視線の違いを明確に可視化できるようになった。広告やコンテンツをデザインする上で、この違いを知ることはとても重要だ。
そこで今回、画像に対する男女の目線の違いをはっきりと表した「アイトラッキング調査」を、いくつかネットから集めてみた。
まずは、最も分かりやすく、あからさまな例から:
1. セクシーなお姉さんの場合
男女30人の調査対象者に、「胸元を強調した女性の画像」を20秒間見つめてもらって得た「視線軌跡データ」(miratech.comより)。男女それぞれが、「どのポイントに」「どのくらいの時間」注視していたかが分かる画像だ。
女性(右)は、対象の顔や胸元だけでなく、ベルトや指輪やネイルといった細部まで隈なくにチェックしている。
それに対して男性(左)は・・・、顔と胸しか見ていない。一瞬だけ視線が左ひじの辺りに向いているのは謎である。男性陣が、画像を上から覗き込むように見たであろうことは言うまでもない。
次に、実際の広告で比較してみよう。画像には、再び露出度の高い女性を使用している:
2. リーボックのポスター広告
「Eye Track Shop」が実施したアイトラッキング分析のヒートマップ。見られた時間が長い箇所ほど、より赤く表れている。
ご存知の通り、リーボック(Reebok)は「シューズが売り」のメーカーだ。①の例と同じように、男性が注目しているのは主に顔とヒップの部分だけで、肝心の靴をほとんど見ていない。
一方で、女性はちゃんと靴まで見ている。
3. H&Mの広告(水着の女性)
H&Mは、スウェーデン発のファッションブランド。
女性が広告の文字にもそれなりに注目しているの対して、やはり男性はモデル(特に顔)への注視度が高い。
ここまでは、女性モデルを使用した例ばかりだった。これではフェアじゃない。
写真のモデルが男性の場合、一体どんな違いが見られるのか?
4. 野球選手
顔への注目度は男女ともに共通しているが、なぜか男性は選手の股間部分にも注目している。
なぜだろう?そこに性的な意味があるとは思えない。無意識の内に、目線が急所にいってしまうのだろうか。
■おまけ
以下は、微妙な広告デザインの違いが、宣伝効果に大きく影響するという良き例。

ソース:grokdotcom.com
注目すべきは、モデルの目線が左右の写真で違うところだ。右はカメラ目線なのに対して、左は横目に製品を見つめている。
左のほうが、圧倒的に製品イメージへの注視度が高い。広告を見た人が、モデルの目線につられているのが良く分かる。
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