世間では、Googleが発表したばかりの“Googleメガネ”こと「Project Glass」が話題となっているが、米国防総省は、同じく拡張現実(Augmented-Reality)技術を採用した「最先端コンタクトレンズ」に目をつけているようだ。BBCニュースが報じている。
近未来的コンタクトレンズ
今回の新型コンタクトレンズには、HUD技術(ヘッドアップ・ディスプレイ ※ウィキペディア参照)を利用した映像が映し出される。最大の特徴は、2つの対象に同時に焦点を当てられるようになるということだ。
本来、人間の眼は、1つの“奥行き”にしかフォーカスすることができない。この「iOptik」と呼ばれるコンタクトレンズでは、レンズに映し出される映像と、周りの風景の両方に、同時に焦点を当てることができるのだという。
この最先端技術の開発を進めているのは、米ワシントンに拠点を置くInnovegaという会社。同社がBBCに語ったところによると、4月の前半にペンタゴンとプロトタイプ開発の正式契約を結んだとのこと。試作品は、国防総省の高等研究計画局(DARPA)に提供され、主に軍事目的に利用される予定だ。
iOptikの仕組み
まるでターミネーターのような目になれるこのコンタクトレンズの機能は、HUD技術と2重構造のフィルター技術を用いることで可能になる。
コンタクトレンズの中央フィルターが、「瞳孔の真ん中」にHUDからの光を送るのと同時に、外側フィルターが「瞳孔の縁」に周辺景色からの光を伝送する。この2重のフィルターを通すことで、近距離と遠距離の光源に同時に焦点が当たるようになり、その映像がそのまま網膜に伝わる。
InnovegaのCEOによると、同社は同様の技術を使った一般向けの製品も開発中とのことだ。
※以下は、カメラを使ったデモ動画
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