座りっぱなしのデスクワーカーの寿命を延ばす秘訣:「正しい座り方と心構え」

by Carsten Knoch via flickr

腰痛、肩こり、関節痛、手足の痺れ、etc…、これらの症状は、1日中座りっぱなしのデスクワークに付き物の、いわゆる職業病です。主な原因は、同じ姿勢を長時間とり続けてしまうところにあります。私自身も重度のデスクワーカーで、1日中座りっぱなしの日がほとんどです。最近、右ひざに少し違和感を感じるようになりました。

どうして座りっぱなしは身体に良くないのか、症状を予防・対策する方法は?米Mashable.comが、デスクワーカー病のためのライフハック記事を掲載していたので紹介します。

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<以下、Mashable記事「Why Sitting Too Much Is Dangerous」から>

座っている状態は、身体にとって最も好ましくない姿勢のひとつだといわれている。わずか20分間椅子に座り続けるだけでも、足に血がたまり、背骨に大きな負担がかかるため、関節痛や痺れといった症状が現れはじめる。

これをフルタイムで長期間続けるとなると、体に相当な悪影響を及ぼすのはどうしても避けがたい。最悪の場合、心血管疾患や坐骨神経痛など、深刻な身体損傷を引き起こす可能性も出てくる。

腰痛や肩こりが慢性化してくると、当然ながら集中力は低下して、仕事の効率が悪くなる。そうなると、デスクに縛られる時間が長くなり、さらに症状が悪化してしまう。まさに、負のスパイラルだ。

破滅の道に陥る前に、しっかりと予防・対策をしておきたいところ。幸いにも、「小休憩を増やす」、「頻繁に椅子から立ち上がる」など、普段のちょっとした心掛けで、ずいぶんと症状は改善するようだ。


■どうして「座る」のは不自然なのか?


ニューヨークのオフィス街で接骨院を営む、整体師のJan Lefkowitzさん。彼の元を訪れる患者の多くが、週に50時間から80時間机に座りっぱなしという、バリバリのデスクワーカーだ。長時間のデスクワークのせいで、ほとんどが関節痛や神経痛、ヘルニアなどの持病を抱えている。

Lefkowitzさんいわく、人間の体は起立の姿勢に適した構造になっており、着席の姿勢は、背骨に負荷を掛け、体に大きなストレスを及ぼすらしい。

米スタンフォード大学で肩こり・腰痛を研究する Kelly McGonigal博士によると、「立っている時は、体重がうまく分散される」のだという。反対に座った状態では、背骨のカーブが不自然に歪み、背骨が体を重力から持ち上げる役割を十分に果たさなくなる。その結果、背中の筋肉に必要以上の負担がかかるようだ。

このことが原因で、約80%のアメリカ人が、生涯に一度は慢性的な肩こりや腰痛に悩まされるらしい。その上、猫背などの悪姿勢で座り続けてしまうと、さらに病状が悪化する。椎間板ヘルニアなどがいい例だ。


■プロが勧める腰痛・肩こりを予防する方法


正しい座り方を心掛けることで、健康的な背骨カーブを維持して、腰痛などを予防できる:

■座るときの正しい姿勢

  • 背筋を伸ばし、背もたれに深く腰掛けて、椅子をできる限り机に引き寄せて座る
  • アゴを引いて、背中はやや外側にカーブを描くように、腰はやや内側にカーブを描くようにする
  • ヒジは体の真横に置き、肩をリラックスする。ヒジ掛付きの椅子が理想
  • 腰部サポートがあればなお良し。なければ、服やタオルを丸めて腰の後ろに置き、腰椎が内側カーブを描くようにする

前かがみの姿勢は絶対に避けること。

可能であれば、20分に一回、椅子から立ち上がるようにする。頻繁に立ち上がることで、足の血のめぐりがよくなると同時に、靭帯が凝り固まるのを防ぐことができる。

椅子に座った状態でも、こまめに首を回したり、アゴを天井に向かって伸ばしたりすると、肩こり予防になる。McGonigal博士よると、1時間に1回こうした小さなエクササイズを60秒ほど行えば、週に1回ヨガのクラスに通うよりも大きな効果が得られるという。


■普段から心掛けておきたいポイント


  • 最低でも1時間に1回は椅子から立ち上がる
  • 1日を通して、簡単なストレッチを行う (例:腰に手を当てて体を後ろにそらすなど)
  • 可能であれば、オフィス内を歩き回る
  • 座る姿勢を常に意識。椅子に深く腰掛けて、足をまっすぐ床につける。背筋を伸ばし、腰が自然な内側カーブを描くようにする

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人生なんといっても体が最大の資本です。少しでも長く、健康的に仕事が続けられるよう、普段から気をつけていきたいところです。

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