【NSA監視問題】「米政府は告発者を赦せ」、ホワイトハウスへの請願書に10万人以上が署名

エドワード・スノーデン

米情報機関による極秘の個人情報収集が明らかになった問題で、情報を暴露した元CIA職員エドワード・スノーデンさんへの恩赦を要求する声が、一部の市民の間で高まっている。ホワイトハウスに提出された請願書には、すでに10万件を超える署名が集まった。

事の発端は、スノーデンさんが6月の初めに、米国家安全保障局(NSA)の監視プログラムの存在を各国メディアに告発したことに始まる。スノーデンさんが明かしたところによると、NSAは通話情報の収集、「PRISM(プリズム)」と呼ばれる検閲システムによるオンラインデータの収集、世界各地へのハッキングなどの活動を行っていたという。

告発があってすぐ、「Pardon Edward Snowden(エドワード・スノーデンを恩赦せよ)」というオンライン請願書が、ホワイトハウスの目安箱「We the People」に提出された。請願の内容は、スノーデンさんを国民的英雄だとして、彼が追求されるであろう罪をすべて恩赦にしろと米政府に訴えかけるものだ。

▼ホワイトハウスの提出されたオンライン請願エドワード・スノーデンを恩赦せよ

この請願書は22日の時点で、ホワイトハウスが定める「提出から30日以内に10万件以上の署名」という条件をクリアしたため、今後の政府からの正式な回答が期待される。

スノーデンさんを英雄視する声はアメリカ以外にも広がっており、15日には香港の中心部でスノーデンさん支援を訴える900人規模のデモが行われた。

▼香港のスノーデン支援デモ: credit – See-ming Lee 李思明 SML via Flickrスノーデン支援を訴える香港のデモ

米司法省は21日までに、スパイ行為や機密情報漏えいなどの罪でスノーデンさんを訴追したと発表し、潜伏先とされる香港当局に身柄の拘束を要求している。

アメリカのピュー・リサーチセンターとUSA Today紙が1512人を対象に行った世論調査では、54%が「スノーデンに対し罪を追求すべき」と回答。「スノーデンの暴露は公益になったか?」という問いに対しては、49%が「公益になった」、44%が「公益を損なった」と答えている。

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