ラスベガスは「Googleグラス」を歓迎しない

グーグルグラスby Thomas Hawk via Flickr

グーグルが開発を進める拡張現実メガネ「Google Glass(グーグルグラス)=プロジェクト・グラス」。発売はもう少し先のことになるが、アメリカではグラスの使用を禁止するビジネスがすでに出始めているらしい。米NBC Newsが報じている。

グーグルグラスは、メガネ型端末にスマホの機能が詰まった次世代のハイテクデバイス。写真・動画の撮影やネット検索、GPS機能のほか、翻訳機能やリアルタイムのビデオチャットにも対応している。音声、もしくはスマートフォンからBlueToothを通して操作可能とのこと。

多くのビジネスオーナーたちが危惧するのは、メガネの撮影機能だ。グーグルグラスだとカメラを構える必要がないので、周りに気付かれることなく写真や動画を撮影できる。よってプライバシーに特に敏感なビジネスからは、グーグルグラスを歓迎しない声があがっている。

その筆頭が、アメリカ一の歓楽街ラスベガス。通常カジノやストリップクラブでは、利用客やスタッフへのプライバシー配慮から施設内でのビデオ撮影を全面的に禁止している。大手カジノのMGMはNBCの取材で、グーグルグラスについても一般的な撮影機器と同様の扱いをする意向を明らかにした。

またラスベガスのストリップ劇場「サファイア」では、スマートフォンなどの携帯端末を使って盗撮を試みる客が後を絶えないらしく、その対策として入店の際に撮影可能な端末をフロントにチェックインすることを義務づけている。このルールはグーグルグラスにも当然当てはまるものとして、もし客がチェックインに応じない場合は「喜んでリムジンでホテルまで送り返します」と語った。

映画館はどうだろう?全米最大の映画館チェーン「リーガル・エンターテインメント・グループ」は、シアター内でのあらゆる撮影端末の使用を禁止している。もちろんグーグルグラスも制限の対象になりそうだが、今のところ具体的な方針は明らかにしていない。

グーグルグラスの公共の場での使用を懸念する声も上がっている。例えばロッカールームや公衆トイレ、公園、通学路などで盗撮に利用されるのではないかと問題視されている。

参考記事:「nbcnews.com

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