泥棒が慈善団体から盗んだ品をすべて返却、「これからもがんばってください」のメッセージを添えて

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米カリフォルニア州で、泥棒が盗んだ品をわざわざ犯行現場まで返しにくるという一風変わった事件が起こった。しかも謝罪メモ付きで…。

自分の犯した罪が急に怖くなったからか?いや、犯人にも人としての最低限のモラルが残っていたからだ。

被害に遭ったのは、カリフォルニア州サンバーナーディーノ群にあるNPO法人「Sexual Assault Services」。同NPOは、性的暴行を受けた被害者に支援活動を行う慈善団体だ。31日の未明、何者かがオフィスに侵入し、数台のコンピューターや貴重品などを奪って逃走した。

犯人はまず防犯装置のパワーを切り、
屋外の配線パネルから屋根裏をつたって、オフィス内に侵入。
泥棒が盗品を返却2

だが驚いたことに、事件発生からわずか数時間後、盗まれたはずの品々がそっくりそのままオフィスの前に置かれているのを、パトロール中の警察が発見した。盗みに入った場所が心に深い傷を負った人たちをサポートする団体だと知って、犯人はよほど良心の呵責を感じたのか。返却された盗品の中には、以下の内容の手書きノートが添えられていた:

どんな場所から盗んでいたのか全く知りませんでした。すべてお返しします。これからもあなたたちが、人々の生活に良い影響を与え続けてくれることを願います。天の恵みあれ

泥棒が盗品を返却

ノートをみた警察官は、「20年以上の職務でこんなことは初めてだ」と驚きの声を上げたという。この犯人は今のところ逮捕されていない。

ここまでだと、ちょっといい話として締めくくれそうだが、実際のところ同団体は、侵入された時に生じたダメージなどで約5000ドルの損害を負っている。同団体は現在、建物の修理費を捻出するため、ネット上で寄付金を募っているそうだ。

もし犯人が後日にでも弁償金を持って現れるようなことがあれば、このストーリーは本物の美談になる。泥棒自体は最低の行為だが、自分たちの犯した過ちを振り返り、それを少しでも正そうと即座に行動に移したところは評価したい。何事にせよ、すべての人がこのメンタリティを持って行動すれば、どれだけ素晴らしい世の中になることか…。

Thumbnail by mcoughlin via Flickr

ソース:「www.npr.org

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