100年後の世界はどうなっているだろう…。電脳社会?AI?宇宙コロニー?タイムマシン?
いろいろと夢は膨らみますが、一つだけ確かなことがあります。それは、「100年後の未来は、今の想像からはかけ離れたものになっている」ということです。
19世紀の人たちも、同じように100年後の世界を、つまり今私たちが暮らしている世界を想像しました。今回紹介するのは、100年前の人が思い描いた「西暦2000年のフランス」。フランス人のアーティスト数名が、1899年から数年に渡り描いたイラスト集です。
1899年といえば、「相対性理論」や「量子力学」「DNA」など、現代科学の基盤となっている数々の事実が登場する以前の時代。もちろん、インターネットなどは誰にも想像できなかったでしょう。一体、100年前の人はどんな21世紀を思い描いていたのか…
電車
学校
100年前の絵では、本や教科書をミキサーにかけて、オーディオ化しているのでしょうか?
掃除機
掃除機は予想以上に発達しました。「ルンバ」の勝ち。
空飛ぶ車
「空飛ぶ車」。そんな技術は十分にありますが、交通規制が不可能です。
ホームシネマ(テレビ)
100年前の絵が何を表しているのかいまいち不明ですが、テレビということであれば、当時の想像を遥かに超えています。
クジラバス(潜水艦)
クジラをどうやってコントロールしているのか…。
戦車(戦争シーン)
想像よりも、ずっと頑丈に、破壊的になりました。
消防士
これはさすがに実現不可能です。
農作業
農作業の自動化。この絵は「大忙しの農夫(A Very Busy Farmer)」と題されています。
洋服仕立て屋
理髪店
全自動かと思いきや、人間が操作していますね。散髪は、あまり機械に任せたくありません。
細菌駆除
絵のタイトルには、「病原菌駆除(la chasse aux microbes)」とあります。
水中レース
海中乗馬
カモメ釣り
「空」「海」「自動」、この3つが未来へのキーワードとなっていたようですね。どの絵を見ても、当時のテクノロジーを複雑化・自動化、もしくはファンタジー化したものばかり。技術面で言えば、とうの昔に実現可能だったものが多いです(海洋生物ライダーを除いて)。あらためて科学の発展のすさまじさを思い知らされます。
現実の21世紀は、あらゆる面で100年前の人たちが想像した未来を上回ったと思います。想像力は無限大といえど、やはりその時代の常識からは抜け出せないものです。
今こうして昔の人たちが思い描いた未来予想を見てみると、正直なところネタとしか思えません。100年後の子孫たちも、今私たちが想像している未来を振り返ったときに、全く同じことを思うでしょう。
今後100年で、新たな科学的事実がいくつも発見され、現代の常識が覆るのは確実です。現在では想像もできないような技術が生まれ、新しい世界が切り開かれていきます。
おまけ: 映画・アニメに見る「未来」
ハリウッド映画や日本のアニメが描く「未来」をまとめてみました。
- 2015年:
車は空を飛び、「ホバーボード」が大流行する。映画『ジョーズ19』が公開
-『Back to the Future 2』 - 2017年:
世界経済は大恐慌に陥り、アメリカは巨大な管理国家と化す。囚人をコロシアム風に戦わせるサバイバルゲーム番組『ランニングマン』が大人気に
-『ランニングマン』 - 2019年:
戦争により世界は荒廃し、東京都は新首都「ネオ東京」に変わる。そんな世の中でも、暴走族は健在、抗争に明け暮れる。クラウンの総長は超能力を持つ
-『アキラ』 - 2029年:
第4次非核大戦を経て、世界は「地球統一ブロック」となる。電脳化・サイボーグ化(義体化)技術が発達し、普及。複雑な社会の治安を維持するため、攻性公安警察組織「公安9課」が大活躍
-『甲殻機動隊』 - 2035年:
「ロボット3原則」を組み込まれたロボットが人間のサポート役として日常生活に浸透する。しかし、ロボットを統率する中枢コンピューター「ヴィキ」が異常をきたし大変なことに…
-『アイ、ロボット』 - 2038年:
アメリカ合衆国が事実上崩壊し、イギリスは独裁者によって全体主義国家と化す。ガイ・フォークスの仮面を被る謎の男が、全体主義体制の転覆を目論み各地でテロを決行する
-『Vフォー・ヴェンデッタ』 - 2084年:
火星に植民地が誕生し、多くの人類が居住する。「酸素」が商品化した時代。「記憶」を売る商売が大繁盛
-『トータル・リコール』 - 2122年:
ついに異星文明の電波信号を受信!人類初となる異星人との交流のため惑星LV-426に向かった探索隊は、不運にもグロテスクな寄生生物に襲われるはめに…
-『エイリアン』 - 2154年:
人類は勝手に他の惑星に乗り込んでいき、希少鉱物の採掘を開始する。惑星原住民「ナヴィ」族との間に抗争が勃発。「アバター」技術を使って、人間とナヴィ族との交流を試みるが…
-『アバター』 - 2199年:
機械迫害を続ける人間に怒ったコンピュータが大反乱を起こし、機械国家「ゼロワン」を建設。人類と機械の大戦争に発展する。その結果、人類は機械の養分として養殖されることになり、仮想現実「マトリックス」の世界に閉じ込められる
-『マトリックス』 - 2805年:
汚染により地球に住めなくなったため、人類は世代宇宙船「アクシオム(AXIOM)」で生活している。地球では、たった1台のお掃除ロボットが、途方もない清掃作業に取り組んでいる
-『ウォーリー』 - 3955年:
久しぶりに地球に戻ってみたら、サルどもに乗っ取られてた!!
-『猿の惑星』
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あなたはどんな未来を想像しますか?
参考記事:「Public Domain Review」
画像ソース: 「Wikimedia Commons」
[…] 出典estorypost.com […]