ブラジル各地で、公共交通機関の運賃値上げに反対する大規模なデモが行われている。サンパウロでは、13日夜に5000人以上のデモ参加者が市内の劇場前に集結。鎮圧に乗り出した警察隊と激しく衝突した。
デモ隊の一部が暴徒化していたため、警察隊は催涙ガス弾やゴム弾を発砲。報道によると、少なくとも100人の負傷者が出たほか、デモ隊約230人が拘束された。負傷者の中には、ジャーナリストや見物人も含まれていたという。
デモ参加者によると、発砲前に警察隊から何の警告もなかったそうだ。
サンパウロ市内に集結した約5000人のデモ隊
鎮圧のため警察隊が出動、催涙ガス弾を発砲
火をおこしてバリケードを造るデモ隊
群衆に向け催涙ガス弾・ゴム弾を発射
警察隊を前に両手を上げるデモ参加者たち
デモの取材に訪れていたテレビレポーターのGuiliana Valloneさん。MPの放ったゴム弾が直撃した模様。
彼女の他にも、計6人のジャーナリストが負傷したと報じられている。
写真家のSergio Silvaさん。顔面にゴム弾を食らって入院した。失明の可能性もあるという。
女性にも容赦なし
カメラマンにも容赦なし
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警察は、デモ隊から火災瓶やナイフ、ドラッグなどを押収したと発表している。
BCCによると、サンパウロ州のジェラルド・アルキミン知事は今回のデモ隊鎮圧について、「警察隊はプロ意識にのっとり行動した」と述べ、“過剰なカの行使”だとする批判を否定した。
現在デモ活動は、リオデジャネイロやブラジリアなどブラジル各地に広がっている。さらに、17日にも大規模なデモが計画されており、まだまだ事態が収まりそうな気配はない。
- Photo:「Folha de S.Paulo」、「policymic.com」
- ソース:「BBC」
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