アメリカが抱える大きな問題のひとつに、メキシコからの密入国問題がある。国境警備の強化により、密入国者の数は一昔前に比べて劇的に減っているというが、それでも2011年には30万人以上がアメリカ=メキシコ国境で検挙された。
密入国の主な方法は、人里離れた山岳地帯や砂漠地帯を数日かけて歩き、陸地から国境越えを目指すというもの。毎年約400人の死者を出している危険極まりないルートだ。
そんな超過酷な国境越えの旅を“疑似体験”できるレジャー施設が、なんとメキシコに存在するという。
密入国を疑似体験
アメリカの国境から約1300km離れたメキシコ中部イダルゴ州にあるテーマパーク「Parque EcoAlberto」。同施設は、他では決して体験できない斬新なアトラクションを提供している。夜の山中を4時間かけて歩き、偽の“国境”を目指す密入国体験アトラクション「Night Walk」だ。
密入国斡旋業者(通称コヨーテ)の指示のもと、アトラクションの参加者たちは懐中電灯の明かりをたよりに道なき道を進んでいく。途中で麻薬密輸人や国境警備隊に遭遇するというハプニングもあり、まさに臨場感たっぷり。最後には、国境警備隊につかまり、目隠しをされ連れ去られるという結末が待っている。
▼凶暴な麻薬密売人に遭遇、地面に伏せる参加者たち
アトラクションへの参加料金は260ペソ(約2000円)。参加者には、密入国と縁のなさそうな中流階級のメキシコ人や学生が多いそうだ。
密入国者育成トレーニングとも勘違いされそうなこのアトラクションの狙いは、不法国境越えの危険性を肌で感じさせることで、密入国を抑止することにあるという。
まさにメキシコならではのユニークなアトラクションだ。
Thumbnai by qbac07 via Flickr
記事・画像ソース:「www.pbs.org」
[…] 出典アメリカへの密入国を疑似体験できる!!メキシコテーマパークの斬新なアトラクション – e-StoryPost […]