現在、地球から最も離れたところにある人工物が何かご存じだろうか?
答えは、1977年に米NASAが打ち上げた無人宇宙探査機「ボイジャー1号 (Voyager 1)」だ。2013年9月には、NASAから「ボイジャー1号が2012年8月25日に太陽圏を抜け、星間空間に突入した」という発表があり、現在は太陽から約187億kmの距離を時速61,333kmで飛行しているという。
ボイジャー号の主なミッションは太陽系外の探査だが、いつの日か地球外生命体が同機を発見してくれる事を期待して、「ボイジャーのゴールデンレコード」と呼ばれるレコード盤を搭載している。画像や音楽、メッセージなど、人類の文明を表す数々の情報を保存したものだ。
▼ボイジャーのゴールデンレコード
このレコード盤に収められている画像がとても興味深かったので、以下にいくつか取り上げてみた。
■レコード盤の解説図
■1
■太陽から3番目の星が地球です
■私たちが認識する色
■これが地球です
■私たちは人間という生物です
■私たちはこのようにして生まれます
■私たちが暮らす地球はこんな場所です
■地球には人間以外の生物もいます
■人間にもいろいろな人がいます
■私たちは生きるために食事をします
■私たちは文明を築きました
■科学を発展させました
■そして宇宙へと旅立ちました
地球からのメッセージ
以下妙訳:
このスペースクラフト「ボイジャー号」は、アメリカ合衆国により建設されました。私たちは、地球に暮らす40億人以上の人間の中の、2億4000万人からなるコミュニティーです。私たち人類は今のところ民族・国家に分けられていますが、急速な速さで一つのグローバルな社会へと向かっています。
私たちはこのメッセージを宇宙へと送ります。2000億個の星々が存在する銀河の中には、生命が暮らし、宇宙旅行の技術を持った文明がいくつか、おそらく沢山あることでしょう。もしそんな文明がボイジャー号を回収し、レコードの内容を理解することができるならば、これが私たちからのメッセージです:
「これは小さな、遠い世界からのプレゼントです。私たちの音、科学、画像、音楽、思考、感情を表したものです。私たちはいつの日にか、現在直面している課題を解消し、銀河文明の一員となることを願っています。このレコードは、広大で荘厳な宇宙で、私たちの希望、決意、友好の念を象徴するものです」
—アメリカ合衆国大統領、ジミー・カーター
ホワイトハウス、1977年6月16日
ボイジャーのレコードに収録された楽曲リスト
※ ※ ※
果たしてこれらのメッセージが地球外文明に届く日は来るのか?ボイジャー探査機が太陽以外の恒星付近に到達するのは約4万年後となるため、私たちがその答えを知ることは恐らくない。
もしかすると、その頃には人類がすでに滅亡しているかもしれない。例えそうなったとしても、きっといつの日か、銀河系のどこかの知的文明がボイジャー号を発見して、宇宙の片隅の惑星に人類が存在したことを記録してくれるはず…。
こちらのアルバムから、レコードに記録された画像のすべてをご覧ください。
画像:「imgur.com」
参考記事:「Wikipedia」
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