反米デモの引き金となったアンチ・イスラム動画、Googleは政府からの削除要請に応じず

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米政府 「イノセンス・オブ・ムスリムをYouTubeから削除しろ」
Google 
「サイトの規則に反してないから、それはできない」

カイロで勃発した反米デモの様子

中東・アフリカのイスラム社会で、死者が出るほどの大規模な反米デモが巻き起こっています。

エジプトのカイロでは、アメリカ大使館が襲撃され、リビアのベンガジでは、クリストファー・スティーブンス米大使ほか3人の外交官がテロリストにより殺害されました。現在デモは、パレスチナ自治区ガザ、イエメン、スーダンをはじめとする、約20のイスラム諸国にまで飛び火しているといわれています。

今回の大規模デモの引き金となったといわれているのが、『イノセンス・オブ・ムスリム(無邪気なイスラム教徒)』というアンチ・イスラムの映画。イスラム教の預言者ムハンマドをチープなストーリーで冒とくした、低予算のインディーフィルムです。

イスラム教では、偶像崇拝を禁じており、預言者ムハンマドを映画や漫画などで視覚的に描写するだけでも冒とくにあたります。この映画では、視覚的な描写どころか、ムハンマドを「自堕落で女たらしでとんでもない人物」という風にこき下ろしています。

『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、動画が引き起こす負の影響を懸念した米政府が、YouTubeに対して動画の削除を要求しましたが、YouTube側は、「(動画は)利用規約に違反していない」として、その要求を拒否しました。問題の動画が、人種に向けられたものではなく、宗教に向けられたものなので、YouTubeの削除対象となる「ヘイトスピーチ」には当てはまらないとしています。

一方で、現地の法律や状況を考慮して、リビアやエジプトなどいくつかの国では、一時的にこの映像へのアクセスが規制されました。

今回の反米デモに関して、すべての原因が『イノセンス・オブ・ムスリム』にあるとは到底思えませんが、イスラム社会でくすぶっていた反米感情に油を注いだことは確かです。

こんなくだらない映画で。

ソース:「New York Times

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