64日間眠り続けた少女は「眠り姫症候群」、世にも稀な奇病と戦う17歳

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眠り姫症候群と戦う17歳の少女

世の中にはさまざまな奇病難病があるが、クライン・レビン症候群こと「眠り姫症候群」もその一つ。この非常に稀な睡眠障害にかかった人は、生活の大部分をおとぎ話の眠り姫のように寝て過ごすことになる。

眠り姫症候群

米ペンシルバニア州に暮らすニコル・デリアンさん(17)は、1日に18~19時間を睡眠に費やすことが頻繁あるという。徹夜をした次の日にたっぷり眠るというものではなく、そんな状態が数週間ほど続いてしまうらしい。何も彼女が怠け者だというわけではない。これが「眠り姫症候群」と呼ばれる睡眠障害の症状なのだ。

起きているときでさえも、彼女の意識はもうろうとして、夢遊病のような状態に陥ってしまう。食事やトイレなどの基本的な生活習慣に関しては全く記憶に残らないらしい。

ニコルさんの症状はとても深刻なもので、一度は11月から年末年始にかけて60日以上眠ったような状態が続き、正月を過ぎてからようやく覚醒してクリスマスプレゼントを開けることができたのだという。

「彼女がこの奇病に順応できたことなんてなかった」と嘆くのはニコルさんの母親。症状が現れ始めたのは彼女が6歳の頃で、「眠り姫症候群」と診断されたのはそれから2年後のことだった。「この子はもう17歳で本当に落ち込んでいるの。いろいろなことを経験できないでいるから」と病気の深刻さについて母親は語った。

▼クライン・レビン症候群(眠り姫症候群)に苦しむニコルさんクライン・レビン症候群(眠り姫症候群)に苦しむニコルさん

クライン・レビン症候群はとても稀な病気で、これまでに1000件ほどしか病例がでておらず、診断するのも非常に難しい。ニコルさんの場合は、ウイルスやてんかん、西ナイル熱など様々な検診を受けた末、クライン・レビン症候群だとわかるまでに25ヵ月かかったという。

クライン・レビン症候群の症状が現れ始めると、常に眠気に襲われるようになり、食事やトイレ以外の1日の大半を寝て過ごすことになる。起きているときの挙動にも変化がみられるようになるそうだ。性格が無気力・無関心になり、言動が子供っぽくなったりする場合もあるという。

また、クライン・レビン症候群を支援する団体(KSL Foundation)のウェブサイトによると、患者によっては騒音や光に対して極度に敏感になる他、食欲や性欲が異常に増すといった症状も確認されている。

今のところ、適切な治療法は解明されていない。ニコルさんの場合は、てんかんや睡眠発作の薬を投与して、発病をなんとか年に2回程度に抑えているようだ。

参考記事:「huffingtonpost.com」、「KSL Foundation

Image by Sweet-Rainb0w via flickr

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