SOPAを巡る各界の動き: オバマ政権、ウィキペディア、マードック

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[1月17日] 先週末から今週にかけて、「Stop Online Piracy Act (SOPA)」を巡る対立に大きな動きがあった。簡単にまとめると、

  • オバマ政権、 SOPA不支持を表明
  • SOPA支持のメディア王マードック氏が怒りのツイート
    Googleとオバマを痛烈に批判
  • ウィキペディアが18日にブラックアウト(サービス停止)を決行

結論としては、SOPA反対派がかなり有利な状況になったといえる。とりあえず、1つずつ詳しくみていこう。


オバマ政権、請願書を受けSOPA不支持を表明


ホワイトハウスは14日、SOPA反対派からの請願書への返答として、SOPA不支持の姿勢を正式に表明した。オバマ政権は、「オンライン海賊行為対を撲滅するという根本的アイデアは支持するが、SOPAには大きな欠点がある」と指摘し、次のような声明を述べた。

「我々は、国外のWebサイトによる海賊行為が深刻な問題であり、厳重な法的対処が必要だと信じている。しかし、言論の自由を狭め、サイバー・セキュリティーのリスクを高め、ダイナミックで革新的なインターネットを損ねるような法案を支持することはない。」

これまでに反対派が、声を荒げ主張してきたことは、まさにこの点である。SOPA法案は、検閲にまみれ、多くのオンラインビジネスに不合理な要求を突きつけるものだ。海賊行為の撲滅運動は、イノベーションを妨げることなく、検閲を避けるものであるべきだ。そして、”新たなサイバーセキュリティーのリスク”を生んだり、”インターネットを支える基盤”を崩壊させたりするものであってはならない。

当初、最も懸念されたDNSブロッキングについては、言論の自由を制限する可能性があるとして、SOPA条項から削除されることとなった。これで、SOPA法案廃止に向け、大きく前進したようにみえるが、まだ喜ぶのは早い。今回のオバマ政権による法案不支持表明に対し、早くもSOPA推進派は怒りの声をあげている。その筆頭が、メディア王と呼ばれるルパート・マードックだ。


マードック、オバマとGoogleに向け怒りのツイート


オバマ大統領がSOPA不支持表明を発表してから間もなく、News Corporationの会長ルパート・マードック氏は、使い始めたばかりのTwitterから、オバマとGoogleに向け怒りのツイートを立て続けに放った。同氏はツイートの中で、

「オバマは、海賊行為でクリエーターを脅かす”シリコンバレーのご主人様”たちにひれ伏したわけか」

と痛烈に批判。

マードック氏、怒りのツイート

さらにGoogleに対し、

「Googleこそが海賊のリーダーではないか。映画をタダで垂れ流し、そこに広告料を上乗せする。どうりでロビー活動に莫大な金を費やせるわけだ」

と攻撃した。

マードック氏は、Googleが不法ダウンロードを提供するWebサイトを助長していると指摘する。その主張を裏付けるため、同氏はこんなツイートも発信している。

マードック氏、怒りのツイート2

「たった今、Googleで映画『ミッション・インポシブル』を検索してみたんだが・・・。驚いた!無料ダウンロードを提供するサイトがいくつか出てきたよ。以上。」

マードック氏のツイートに対し、Twitterユーザーたちから多くの返信が寄せられた。そのほとんどが、「インターネットが何なのか理解できていないのなら、しゃべらないほうがいいよ」や「また自ら無知をさらしましたね・・・」など批難の声だ。

中には、「返すつもりないけど、100万ドル貸してくれない?」、「もうしゃべるな。どっかのセレブの携帯でもハックしてこいよ」など明らかな挑発メッセージもあり、Fワードが飛び交う始末に。

翌日15日、Googleはマードック氏の発言に対し、「たわごとだ」と反論した。

「毎日のように海賊行為や偽造行為と戦っている。当社(Google)は、著作権を尊重している。著作権者の権利を海賊行為から保護するため、全力を尽くしてきたつもりだ」

さらにGoogleは、「昨年、我々は検索結果から500万件の不正サイトを削除し、悪質な広告を抹消するために6000万ドル以上を費やした」と述べ、マードック氏の主張がいかに的外れなものかを指摘した。

今回は、「マードックの自爆」という形に終わったが、まだまだSOPA推進派の抵抗は収まりそうもない。

そんな中、弱りかけたSOPA法案に止めを刺すべく、反対派のウィキペディアが立ち上がった。


ウィキペディア、18日にブラックアウト


以前から噂がでていたが、ついにWikipedia(ウィキペディア)は本格的な反SOPA運動を展開する。月曜日、ウィキペディアは、東部標準時の1月18日0時から24時間、”英語版サイト”をブラックアウト(一時停止)するとTwitterで発表した。

ウィキペディア創設者のJimmy Wales氏は、「SOPAが完全に取り下げられたとは確認されていない。われわれは大きなメッセージをワシントンに送る必要がある」とブラックアウト決行の理由をツイートした。

「学生諸君に警告!宿題を早くやってしまうように。Wikipediaは水曜日、悪法に抗議する」

さらにソーシャル・ニュースサイト「Reddit」も、18日にブラックアウトを予定している。

今後のさらなる展開に注目していきたい。

追記:

18日午前0時(ニューヨーク時間)、ウィキペディア(英語版)が24時間のサービス停止に突入しました。現在ウィキペディアにアクセスすると、以下のようなページに到着します。そこから、facebook、G+、Twitterを通して、ブラックアウト支持のメッセージを発信することができます。

また、Twitterで「wtf wikipedia」と検索すると、「宿題ができない!!」というユーザーで溢れかえっています。

ブラックアウト突入

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