サムスンがiPhone・iPad用プロセッサを20%値上げ、アップルはノーと言えず

サムスンVSアップル

ご存知かもしれないが、現在世の中に出回っているすべてのiPhone及びiPadには、サムスンが製造するアプリケーション・プロセッサ(AP)が内蔵されている。 訴訟戦争で派手にやりあっている割に、お互いに依存している部分も多少はあるのが事実。

そんな状況の中、『ウォール・ストリート・ジャーナル』によると、サムスンはアップル製品用APチップの単価を20%近く値上げすると決定したようだ。もちろんアップルにはどうすることもできず、しぶしぶながらこの要求を受け入れたという。

iPhone・iPadに必要なAPチップを生産しているのは今のところサムスンのみで、アップルは他に選択肢がない。昨年サムスンは、1億3000万ユニット以上のアップル用チップを製造しており、今年は2億ユニットを超えると予想されている。このサムスンとアップルの製造契約は、とりあえず2014年まで続く。

サムスン値上げの理由

サムスンVSアップル2

どうしてサムスンは、これほどまでに大幅な値上げを突然決行したのか?「アップルに一泡吹かせるため」という理由はもちろんあるだろう。

モバイル情報ブログ「Android Authority」は、それよりも他に重要な理由があるとしている。それは、アップルを締め出すことで、サムスンが自社製品用のプロセッサ製造ラインを十分に確保するためだという。現在サムソンは、世界一の携帯端末出荷台数を誇っている。同ブログは、「サムソンが世界一のタイトルを維持するために、大口顧客のアップルへの提供を減らして、その分を自分たちのところに回そうとしている」とみているようだ。

一方で、『朝鮮日報』によると、「アップルがサムスンからのAP購入を減らそうとしていることに対し、サムスンが反撃に出た側面もある」としている。確かに、アップルが台湾の半導体サプライヤー「TSMC」に乗り換えようと目論んでいるという噂は以前からある。近い将来、サムスンとの契約が終了する2014年あたりから、実際にそうなっていく可能性は非常に高い。

どちらにせよ、今回の値上げにより、両社の対立関係がさらに悪化するだろうという見方が強い。

ソース:「Marketwatch.com」、「朝鮮日報

画像:「by LJR.MIKE via Flickr」

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