南アフリカでサイの密猟が急増中、2013年は記録的な数字に

サイ密猟 南アフリカ

サイの密猟が急増している。南アフリカ共和国では2013年だけで、688頭の野生のサイが違法な密猟者の犠牲となった。南ア政府のデータによると、今年度に密猟で殺されたサイの数は、過去最高だった昨年の668頭を9月の時点ですでに上回っているという。

2007年から50倍以上に

南アフリカでのサイの密猟件数は、ここ数年で急激な増加傾向にあり、非常に深刻な問題になりつつある。2007年にはわずか13頭だったのが、今年は軽く700頭を上回りそうな勢い。違法ハンターたちのターゲットは、高価な値段で取引される犀角(ゾウの角)だ。

南アフリカ サイ密猟

犀角は、アジア諸国、特にベトナムでの需要が高い。「世界自然保護基金(WWF)」がハノイ、ホーチミンに住む720人を対象に実施したアンケート調査によると、犀角の買い手は「高学歴で成功した個人」が最も一般的で、犀角を社会的地位や成功のステータスシンボルとして買い求める人が多いという。また、サイの角は漢方薬としても重宝されているようだ。

サイ密猟の急増にともない、違法ハンターの検挙数も年々増加している。2012年の逮捕者数は、南アフリカ国内だけで267人にのぼり、2010年から100人以上増加した。政府や保護団体は、ドローン(無人飛行機)などの最新テクノロジーを採用するなどして、密猟の監視を強化しているという。

英『ガーディアン』によると、現在南アフリカ国内には、約1万8000頭の白サイと約4000頭の黒サイが生息している。

参考記事:「sanparks.org

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