独オリンピック選手がFacebookでストーカーを晒し者に、批判の声も

あるロンドンオリンピック代表選手の取った「ネットストーカー撃退法」が、各地で物議を醸し出している。

Facebookでストーカーを撃退

女子走り高跳びドイツ代表のAriane Friedrich選手は先日、いわゆるネットストーカーから、陰部の写った写真が添付された電子メールを受け取った。怒った彼女はストーカーに対し、ある意味法的手段に訴えるよりも厳しい制裁を加えた。それは、ストーカーの本名や住所、メールアドレス、送られてきたメールの一部などを、フォロアー1万人を超える彼女のFacebookファンページ上に晒すというものだ。

この大胆なストーカー撃退法に関して、Friedrich選手はこんなメッセージをFacebookに書き添えている:

今こそ行動を起こすとき、自分の身を守るときです。ただそれだけのこと。それ以上でも、それ以下でもありません

ドイツには、厳しいオンラインデータ保護法が存在する。今回Friedrich選手の取った、「ストーカーの個人情報を晒す」という対処法は、各地で注目を集め、オンラインプライバシーに関する議論を巻き起こしている。

世間の反応

Friedrich選手の本職は、なんと警察官。ドイツの報道機関によると、彼女はストーカーに対し、晒し者にするだけでは足らず、正式な法的処置にも打って出たようだ。

彼女のFacebookページには、「勇気ある行動」といった、彼女を賞賛するコメントが多く寄せられている。その一方で、Friedrich選手の行動を考慮不足とする批判の声も、次第に大きくなってきた。

ファンの1人は、「ストーカーに対する怒りは理解できるが、警察官という立場上、あんな風に誰かをネット上で晒し者にするべきではない」というコメントを残している。また、「まずは本当にストーカー本人なのか確認するべきだ」、「名誉毀損になりかねない」などという意見も。批判者達が危惧するのは、彼女のように社会的影響力のある人が、まだ法的に犯罪者と確定していない人間を、あたかも罪人のように世間の晒し者にしてしまったというところだろう。

ソーシャルネットワークが普及するにつれ、他人のプライバシーを本人の許可なく大衆に晒す行為が、いとも簡単になった。先週もオーストラリアで、元交際相手のヌード写真をFacebookに公開した男が逮捕されている。

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今回の件に関して言えば、悪いのはストーカー行為を行った男で、それ相応の罪に問われるべきだ。一方で、Friedrich選手の対応も、100%正しかったとはいえないような気がする。最初からすべてを法機関に任せる、という選択肢もあったわけだ。

皆さんはどう思いますか?

ソース: MSNBCニュース

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