ブラジルの大手金融機関にサイバー攻撃: 拡大する「アノニマス」

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大規模なサイバーテロ活動が、世界各地で勃発している。今週に入り、ブラジルの大手金融機関が立て続けにサイバー攻撃の餌食となった。犯人は、国際的なハッカー集団「アノニマス」だ。アノニマスのメンバーがブラジルの経済専門紙『Valor』に語ったところによると、今回の一連の攻撃は、国内に蔓延する社会的不平等に対する抗議活動だという。

まず1月30日(月、現地時間)、ブラジル最大の民間銀行イタウ・ウニバンコ・ホールディングがサイバー攻撃に遭い、一時アクセス不能の事態に陥った。その翌日にはBradesco銀行、水曜日には国営のブラジル銀行が同様の被害にあっている。そして2日(木曜日)、HSBCのWebサイトが一時ダウンした。

攻撃の手口は、DDoS攻撃。大量のコンピュータが一斉に特定のサーバへパケットを送出し、通信路をあふれさせて機能を停止させる。銀行の口座システムへの侵入やデータが漏洩したという形跡は、今のところ確認されていない。今回アノニマスは、あくまでも「抗議デモ」というスタンスを取っているようだ。

1月末にもアノニマスは、オンラインストレージサービスMegaupload』の強制閉鎖に対する報復処置として、米司法省やFBIをターゲットに大規模なサイバー攻撃を仕掛けている。近年、ジャスミン革命や反SOPA運動へのサポートなど、フリーダム活動家として世間の注目を集めてきたアノニマスだが、今年に入りその活動は一段と激化しているように思える。

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